【Q&A】行政書士として実務経験を積みたいですがリスクが心配です
【質問】
行政書士を目指し日々勉強をしています。
今年、行政書士試験に合格し、幸い資格が取れた場合、気の早い話ですが、将来的には開業も考えています。
開業に当たっては、やはり不安が大きく、開業資金は、そう高額ではないとはいえ、いきなり開業というのはどうなのか?と思います。
また、行政書士試験に合格し、資格を取得した後、開業のため行政書士会に登録したとして、実務経験もなくいきなり開業は、リスクが高いのではないかと不安な面ばかり気になります。
開業する場合、出来る限り実務の経験をどこかで積んでからの方が有利とも思いますし、リスクを下げることができるので、できれば実務経験を先に積みたいです。
実務経験はどのように積んでいけばよいのでしょうか。
【回答】
事務所に就職する
行政書士の求人は専門職ですから一般求人に比べ少ない方ではあります。
とはいえ、行政書士事務所が、各事務所で募集をかけているとことも多いいです。
また、行政書士の求人は、行政書士事務所だけに限らず、総合事務所や他士業事務所でも募集がかかっていることも多く、ここは意外に盲点です。
ちなみに、求人という形ではなく、行政書士として開業し他士業と業務提携によって仕事を分けてもらい実務経験を積む方も多数おられますので、雇われという形にとらわれ過ぎない方が実務経験は積みやすい傾向にあります。
また、行政書士試験に合格した後、行政書士として業務を行うためには、行政書士会への登録が不可欠です。
住んでいる地域で行政書士会を検索すると出てきますので、登録手続きを行うことになろうかと思います。
この登録が完了すると、その地域で開業している行政書士の先生方の名簿が手に入ります。
この名簿を参考にして、早速地域の行政書士の先生方に挨拶に行きましょう。
少し不純ですが、行政書士の先生方が業務を回してくれるかもしれません。
士業の業界は、かなり仲間意識が強いので、一般のサラリーマン同様、色々な人との付き合いが、ひいては仕事の発展につながることも多いです。
副業として開業して実務経験を積む
他にも、リスクの低い実務経験の積み方としておすすめなのが、副業として開業してみること。
幸い行政書士の開業は、実務経験がなくても問題はありません。
そのことから、サラリーマン等の本業で働きながら、副業として、行政書士の活動をするのもリスクが低くおすすめです。
もちろん、副業とはいえ、専門職ですから責任の大きいお役様あっての業務なので、大変なことも多いかと思います。
とはいえ、リスクを減らし少しずつでも実務経験を積むことができる方法としては優秀ですので、頭の隅にでも置いておきましょう。
副業から軌道にのって、開業し現在は数千万の年収という行政書士の先生もいらっしゃいます。
実務経験もないのに開業できるの?
ところで実務ができないのに開業?
と疑問に思われるかもしれません。
実務経験がなくても、やはり、一番必要なのは、営業力です。
仕事を取ることができれば、実務の能力は勉強すれば誰でもできるようになります。
基本的な法律知識と、該当法規を検索する技術があれば、自然と業務の処理はできるようになります。
実務自体は書類の記述がメイン、もしくはそれに付随する相談業務ですから、これらは行き当たりばったりで勉強すれば意外にできてしまうものだそうです。
ある行政書士の先生がおっしゃっていたのですが、その方も、初めはとにかく営業に力を入れて、受注が来ればそれに関する事項について猛勉強したそうです。
そして、どうしても現在の自分では手にを得ないレベルの業務になれば、行政書士の先生は他にもいらっしゃいますから、紹介という形で収益よりも他の先生へ業務を回すことを優先したそうです。
他の先生に業務を回すと感謝され、またその先生から業務が回って来たそうです。
持ちつ持たれつという言葉はいい感じはしませんが、お客様にとっても、自分の手にを得ない業務をを無理して処理されるよりは、ある程度慣れた人に対応してもらいたいと考えるのが普通ですから、客様あっての商売の理にもかなっています。
これらのことは、行政書士の先生が書かれた書籍でも、多く語られていることですので、よろしければいろいろと読んで見られてはいかがでしょうか?
まとめ
リスクを下げ、営業力を磨けば、実務経験は二の次と考えて問題ないと思います。
結局、開業前にいくら実務経験があったとしても、集客ができなければ、実務経験も積むことができません。
この点、一般企業等で営業職にあった方などは非常に有利だと思います。
行政書士も法律系の職業ですが、法律系の方々は営業を苦手とする人が少なくありません。
そう言う意味でも、実務経験のあるなしにとらわれず、営業というスキルにも目を向けられると、遠回りなようでリスクはグッと下がります。