行政書士試験:【憲法の基本】その2⇒『公共の福祉』のお話

公開日: : 最終更新日:2014/08/14 法律系科目対策

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《じっくり読んだときの読了時間》: 345

408 憲法解説

 前回は、憲法の人権享有主体性について、かる~く書いてみました。

 前回の記事は骨格のみですので、完璧に仕上げようと思えば、周辺の判例も合わせて勉強する必要があります。

 このブログでは、基本的には、かなり噛み砕いて簡単にポイントだけ書いていくスタンスでいこうと思います。

 ここに書いてある内容は、本当に基本中の基本で行政書士試験や公務員試験を受験されるような方の場合、確実に知識として覚えておく必要があるほど重要な事項です。

 まぁイメージを掴む参考にどうぞ。

 今日は、『公共の福祉』についてです。

 

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公共の福祉の概念に行く前に!!
 最低限の前提知識

 まぁ簡単ですので、ざっと書いてみます。

 憲法において、人権って重要な概念です。

 六法をパラパラとめくって頂ければわかりますが、憲法の第3章にはたくさん人権が出てきます。

 特に耳にする機会が多いのは、『表現の自由』ではないでしょうか?

 よく、TVを見ていると、表現の自由については頻繁に出てきます。

 ところで、この人権についてなのですが、憲法はこの人権を非常に厚く保障する態度をとっています。

 では、人権てどこまでも保障されるものなのでしょうか?

 簡単に考えれば、良いのですが、そんなことありえません。

 例えば、先の表現の自由で考えるなら、憲法はこの表現の自由を21条で厚く保障しています。

 でも、一般人の感覚から考えて、表現の自由が保障されるからといって、他人に対して根拠のない悪口を公共の場で発言することまで許されるわけではないことは分かりきっています。

 これは、他人の名誉権と、表現の自由がガチで衝突しているということですね。

 でも、一般的な感覚では、表現の自由が無限に保障されないことはわかりきっているのですが、憲法上何を根拠にしてこの表現の自由という人権を『制限』するのか?

 こういった問題が出てきます。

 そこで、『公共の福祉』というマジックワードの出番です。

 もちろん、この公共の福祉という言葉は憲法の文言にある言葉で、12条・13条・22条・29条でそれぞれ登場します。
 公共の福祉というものが、どういう役割を持っているのかここは、理解しておかないと判例が読めませんので注意です。
 

公共の福祉の意義についての議論

 公共の福祉の意味をどう解釈するか?

 こういう議論です。

 ここは凄く有名でどのテキストでもガッツリ分量を割いて解説してあるところですから、行政書士なんかでの勉強で憲法を少しでも勉強されて経験のある方は、見聞きしたことのある箇所だと思います。

 A:《一元的外在制約説》
 B:《内在・外材二元的制約説》
 C:《一元的内在制約説》

 憲法を勉強すれば一度は見聞きする学説達です。

 字面読めば大体どんなことを主張するものか、分かりますが、まぁテキストで読んでください。

 この話は、憲法にはいろいろなところで公共の福祉という文言が登場するが、結局何条を根拠にして人権を制約する公共の福祉を導くのか?そういう話です。

 この中で、大切な見解は、3つめのCで、この学説は死ぬほど重要です。(ちなみにこのCをもっと発展させて13条に根拠を求める学説が本当の意味で通説です。)

 簡単に言うと、この学説は、全ての人権は論理必然的に公共の福祉で制約されるということを言っています。

 つまり、何条を根拠にするかどうかなんて関係ねぇ!!公共の福祉は人権の中に必然的に含まれてんだということを主張している学説です。(グダグダですいません。。。)

 厳密に言うと、公共の福祉は、人権相互の矛盾衝突を調整するための実質的公平の原理であり、全ての人権に論理必然的に内在していると表現します。

 この人権相互の矛盾衝突を調整するための実質的公平の原理という言い回しは死ぬほど重要です。

 簡単に言うと、ある人の人権とある人の人権は、権利を行使すると、ぶつかる機会が出てきます。

 ここを調整する原理ということですね。

 この言い回しは、選択式などでも見かけますし、判例を読むときにはここの視点が分かってないと何言ってるかわからない場合もあります。

 ところで、この言い回し、凄く抽象的ですよね?

 はっきり言って、実質的公平なんて言われても、どうやって人権同士を調整すんだ?その基準はどうすんだ?となりませんか?

 この疑問は非常に大切です。
 

『公共の福祉』の意義が抽象的だからこそ・・・・。

 だからこそ、違憲審査基準なんていうものが存在するのです。

 この人権相互の矛盾衝突を調整するための実質的公平の原理の意味が抽象的だからこそ、どう調整するのか?どういう場合に制限が許されるのか?ここがはっきりしないのです。

 だから、判例なんかでよく見かける『合理的関連性の基準』だとかそういう類いの違憲審査基準というものが存在するのです。

 判例読んでいると、難しい言葉で、必ずその人権を制限することがどういう場合にはダメなのか?これを判断する基準が必ず提示されています。

 実際、判例で大切なポイントの一つはこの基準です。

 憲法で人権の勉強をする時には、この公共の福祉から違憲審査基準までの大まかな流れを意識して判例を読むと結構スっと入ってきます。

 憲法の人権の判例は、流れがほぼ決まっていますから、そのパターン通りに追っかけてやると分かりやすいですよ。

 その意味で、公共の福祉の話はしっかり押さえておく必要があります。

●【ポイント】憲法の人権の考え方

  • どんな人権が問題になっている?
  •  ↓  ↓  ↓

  • 公共の福祉で必要最小限度の制約
  •  ↓  ↓  ↓

  • どういう場合が、必要最小限度?
  •  ↓  ↓  ↓ 

  • 必要最小限度の制約かどうかを判断する基準を導く
  •  
     ↓  ↓  ↓

  • この基準を使って事例を分析し結論を出す
  •  

 
 判例はごく大雑把ですが、こういう流れをよくとります。
 この流れで読んでいくと結構頭に入りやすいです。

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最後までお読みいただき誠にありがとうございました。

学鬼
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