ECショップ・ネットショップで被害に遭わないための注意点8ヶ条《安心してサイトを利用するために》
最近、ECショップ(ネットショップ)を利用した消費者の中で、『商品が違う』『商品が届かない』という被害に遭う人が急増しているようです。
その背景には、海外の偽サイト・詐欺サイトの存在があるようです。
中でも、有名サイトにそっくりなサイトを作成し、消費者を騙す手口が横行しているようです。
ECショップ(ネットショップ)の存在意義は、年々存在感を増していますから、こういう犯罪行為が多発していることは、業界全体にとっても大きなマイナスです。
僕も、ECショップ(ネットショップ)を運営していますから、ここへはできる限り反撃を加えたいという強い気持ちがあります。
そこで、このブログを使って、この度、『被害に遭う可能性があるECショップ(ネットショップ)を見分けるための注意点』を書いていこうと思います。
INDEX
- 1 近年、ECショップ(ネットショップ)でトラブルが急増しているよう
- 2 ECショップ(ネットショップ)の利用・・『被害に遭わない』ための注意点《ショップを見分けるコツ》
- 2.1 まずはじめに!
- 2.2 1)《警戒!》ECショップ(ネットショップ)の日本語が不自然
- 2.3 2)《注意!》価格が不自然なまでに、激安な場合は、要注意!
- 2.4 3)《注意!》『特定商取引法に基づく記載』がいいかげん
- 2.5 4)《注意!》いわゆる『ブランド品』には注意する
- 2.6 5)《確認!》有名ブランドのサイトから購入する場合は、ECショップ(ネットショップ)のロゴだけでなく、必ず『ドメイン』も確認する
- 2.7 6)支払い方法が、『前払いのみ』であるとき
- 2.8 7)有名ショッピングモールへ出店しているECショップ(ネットショップ)でも安心しない
- 2.9 8)不安な場合は、問い合わせをしてみるのも一つの手段
- 2.10 9)《運営者向け!》営業メールには『無関心』が一番
- 3 ECショップ(ネットショップ)で『被害に遭っちゃった↓↓』場合の基本的対応策
- 4 最後に一言
近年、ECショップ(ネットショップ)でトラブルが急増しているよう
ECショップ(ネットショップ)でのトラブルの具体例
被害CASE1
インターネットで、欲しかったブランドのバッグが定価の7割引になっているのを見つけ、購入した。
翌日代金を指定銀行口座(日本人の個人名)に振り込み、ショップにメールで連絡をした。
数日後、できるだけ早く出荷するという返事が来た。
1週間たっても届かないのでメールで連絡をしたところ、8月●●日に発送しますという返事が来た。
その日を過ぎても届かなかったので「キャンセルする」と連絡したがその後連絡がなくなってしまった。
相手方の住所も電話番号もわからない。(30歳代 男性)
被害CASE2
サイト名がスニーカーのブランド名と同じだったので、メーカーが運営している通販サイトだと思い、スニーカーを注文した。
代金12,000円を指定の銀行口座に振り込んだ。
送られてきた商品は注文したスニーカーとは全く違うものだった。
苦情を申し出ると、発注ミスなので、代金の3分の1返金すると連絡がきたが、違うスニーカーを買うつもりはないので、全額返金を申し出たが、連絡がない。
サイトに住所、電話番号の表示はない。(20歳代、男性)
被害CASE3
インターネットでブランド物の財布を購入した。
お金を振り込んだが3週間以上たつのに商品が届かない。考えてみると業者のホームページの日本語表記が不自然だった。
相手とはメールでしか連絡が取れない。(20歳代、男性)
特に、激安サイトや、偽サイトが多いよう
最近の、ECショップ(ネットショップ)利用時の被害は、激安系サイトや偽サイトでの被害が急増しているようです。
激安系サイトとは、読んで字のごとく、商品の値段が非常に安く設定されているサイトですね。
一方、偽サイトとは、実在する有名ECショップ(ネットショップ)にそっくりなサイトですね。
本物のサイトと勘違いさせて消費者を騙します。
最近では、このような事例が急増し、国民生活センターなどでもかなり注意を促しています。
《参考サイト》
インターネットの消費者トラブル[3]インターネットショッピングはトラブルがいっぱい
ECショップ(ネットショップ)のユーザー(消費者)だけでなく、運営者も注意
ECショップ(ネットショップ)の運営者もターゲットになてきているよう
これはあまりニュースにもなっていませんから、マイナーな情報かもしれません。
ただ、僕の運営するショップには、『怪しいメール』が日々たくさん届きます。
これは、いわゆる『迷惑メール』という分かり易いものではなく、結構本気の営業メールです。
ただ、内容はかなり怪しく、僕は、『ネットショップ運営者もカモにしようとしている人もいるのかな?』と無視するようにしています。
ECショップ(ネットショップ)の運営者をターゲットにしていると思われる怪しい営業メールを公開
怪しいメールCASE1
靴のOEM及びODM生産が対応できます(小ロット可)
当社は中国広州最大規模のムートンブーツメーカの一つであり、オーストラリア向けにムートンブーツを製作した経験があります。
価額と品質に関しては、メリットがあります。
日本の大部分の並行輸入品のムートンブーツはいずれも当社の製品です。
OEMまたはODM、いずれも承ります。更に、最少注文ロットにも対応できます。
100足だけで、自社ブランドのムートンブーツを注文することができます。
ムートンブーツの発注について、当社のSKYPE:———–に連絡し、または商品のアルバムをチェックしてください。
社名・担当者名など皆無です。
中国からの営業メールというところが怪しさ満点。
被害の発生したECショップ(ネットショップ)が所在するサーバーを調査すると中国に存在しているということが多いというのは有名な話です。
怪しいメールCASE2
≪ショップ≫お問い合わせ
==============================================================
【 お名前 】 ●●
【 MAIL 】 ————-
【 タイトル 】 アイロン台
【 内容 】
こんにちは。
私は————有限会社の貿易部のマネージャー●●です。
弊社は2001年成立して、日本の市場に向かう製品を生産します。
製品はアイロン台、物干し、はしご、折りたたみベッドなどです。
ホームページは ————- ですが、ご覧ください。
あなたとの協力をとても期待しています。
ご興味があったら、いつでもこちに連絡してください。
ご返事を待ちしております。
————–有限会社
Skype:———-
Mail:———@126.com
Tel:—————-
==============================================================
こちらは、僕の運営しているネットショップに、問い合わせの形で届いた営業メールです。
海外から、わざわざ営業メールとは、頭が下がりますが、企業情報が全く分からない会社で怪しいメールでした。
海外の取引は、日本の法律ではなんともならないので、トラブルが発生したときは泣き寝入りになることがほとんどです。
日本ですらスパッと解決するのは難しいので、怪しい怪しくないにかかわらず、海外取引は見送るのが無難ですね・・。
ECショップ(ネットショップ)の利用・・『被害に遭わない』ための注意点《ショップを見分けるコツ》
まずはじめに!
ここまで、ECショップ(ネットショップ)の利用者の中でいろいろな被害に遭われている方が増加しているという話をしてきました。
こういう情報は、実際ネットショップを運営している僕にとっては、本当に悲しい限りです。
この項目では、そんな悪質なECショップ(ネットショップ)の被害に遭わないよう、利用にあたっての『注意点』を列挙してみました。
実際にネットショップを運営している視点からもコメントを付け加えています。
注意すべきレベルは『警戒』⇒『注意』⇒『確認』の順で緩やかになっていきます。
何も記述がないものはおまけとしてチェックすべき注意点とお考え下さい。
それでは早速!
1)《警戒!》ECショップ(ネットショップ)の日本語が不自然
悪質なECショップ(ネットショップ)の被害に遭わないために、利用の際には、『日本語が不自然でないかどうか?』は絶対に確認しましょう。
近年、海外にサーバーを利用して、悪質なECショップ(ネットショップ)を運営している事例が増加していますので、ここは本当に重要です。
『日本人ならばこういう文章は書かない』という記述があるECショップ(ネットショップ)の利用は控えるのが無難です。
2)《注意!》価格が不自然なまでに、激安な場合は、要注意!
7割引!8割引!9割引!は異常
実際にネットショップを運営している僕の経験上、9割引はありえない値引率です。
明らかに、原価を切っています。
ECショップ(ネットショップ)で扱っている商品のほとんどが、7割引き~9割引ばかりであれば、被害に遭う可能性の高いショップと言えます。
ホント注意しましょう。
特に『ブランド品』の激安には要注意!
特に、ブランド品の激安ショップは、非常に危険で、被害に遭いやすいECショップ(ネットショップ)と言えます。
7割引きなんて激安商品は、ほぼ『偽物』で間違いないと言っても過言ではありません。
大抵、被害に遭われている方も、ブランド物の購入事例が多い傾向にあります。
3)《注意!》『特定商取引法に基づく記載』がいいかげん
日本のECショップ(ネットショップ)は『特定商取引法に基づく記載』が法律で義務付けられている
運営者名・連絡先・所在地などの基本データを初め、返品時注意事項や取引方法・支払い方法などを詳細に記載する必要があります。
これは、『書いても書かなくてもいい』という記述事項ではなく、法律で記述が義務付けられている記載事項です。
商品を販売するECショップ(ネットショップ)であれば、確実に記述がなくてはいけないページです。
特定商取引法に基づく記載に『不自然な点』がある
日本のECショップ(ネットショップ)では、このページの記述は必ずあるものです。
非常に大切なページで、ECショップ(ネットショップ)の運営者にとっては、『契約書』のような役割すらあるといえる記述です。
日本のECショップ(ネットショップ)の運営者であれば、ここを書かないのはおかしいのです。
そのため、特定商取引法に基づく記述に不自然な点や 日本語がおかしい箇所があれば、被害に遭う可能性の高いサイトであると、警戒すべきです。
4)《注意!》いわゆる『ブランド品』には注意する
日本人はブランドに弱いということは、言われて久しいですね。
ECショップ(ネットショップ)での被害も、『ブランド品が激安だったから購入した』というケースで多発しています。
特に、ネット通販では、『ブランド品、本体を手にとって確認することができない』という圧倒的な不利があります。
そのため、利用にあたっては、ホント注意が必要です。
激安 + ブランド品・・この2つの条件を満たす場合は、特に注意しましょう。
5)《確認!》有名ブランドのサイトから購入する場合は、ECショップ(ネットショップ)のロゴだけでなく、必ず『ドメイン』も確認する
ECショップ(ネットショップ)の『ドメイン』って?
ドメインという言葉は、少々専門的でIT系の知識に詳しい人でないと、あまり聞き慣れない言葉かもしれません。
当サイトのURL(アドレス)は『http://mol-fp.com/』です。
下の図を見てみましょう。
この赤字の『mol-fp』という部分が、ドメインと言われる箇所です。
有名なECショップ(ネットショップ)はドメインが『お店の名前』になっていることが多い
大抵有名なサイトは、ドメインが、ECショップ(ネットショップ)名になっています。
例えば、大手のヤフーなどは、ドメインがそのまま『yahoo』となっております。
そのため、URLを確認すれば、間違いなくyahooのサイトであることが一目瞭然なのです。
被害に遭う可能性が高い『偽サイト』であれば、ドメインがおかしい場合が多い
被害に遭う可能性が高く注意が必要なECショップ(ネットショップ)である場合、ドメインが微妙にショップ名と違っていることがあります。
もしくは、本物のECショップ(ネットショップ)の『正しいドメインの形』でないことがあります。
例えば、下記のような場合です。
ちょっとづつ微妙に違っています。
そっくりな偽サイトでも、ドメインを確認してみて、『不自然だな』と思えば、注意が必要です!
6)支払い方法が、『前払いのみ』であるとき
ECショップ(ネットショップ)の支払い方法が、『前払いのみ』であるときは、その他に不自然な点があれば注意する
一般に、支払い方法が『前払いのみ』であるときは、注意すべきとされています。
多いのは、下記のような場合です。
- 銀行振込先入金
- 現金書留先払い
- クレジットカード決済
クレジットカード決済に関しては、意外に思う方がいらっしゃるかもしれませんが、これは実質前払いです。
大抵、ECショップ(ネットショップ)側が、手続きをとらなければ、クレジットカード決済の無効処理がされないシステムになっていることが多いです。
また、たとえトラブルになったとしても、カード会社のショップ側への支払いを止めることは非常に大変ですから、完全にリスクを排除できません。
『先払いのみ』のECショップ(ネットショップ)は大多数
クレジットカード決済まで含めれば、大多数のECショップ(ネットショップ)がここの条件に該当します。
また、銀行振り込みのみを『先払いのみ』とする場合でも、注意する必要のないECショップ(ネットショップ)の方が圧倒的です。
小さなECショップ(ネットショップ)でクレジットカード決済を導入するのは、厳しいという現実
個人で開業しているような場合、クレジットカード決済を導入することができないECショップ(ネットショップ)も少なくありません。
消費者視点では、特に気にしないでしょうが、ECショップ(ネットショップ)の決済コストは意外と高額です。
そのため、価格競争力を優先し、敢えて導入しないECショップ(ネットショップ)は多いです。
結局、『前払いのみ』という基準は、相対的
決済方法の種類だけでは、被害に遭う可能性が高いECショップ(ネットショップ)であるかどうかは見分けがつきません。
むしろ、注意すべきECショップ(ネットショップ)では、敢えて『安全と思われる支払い方法』を備える傾向にありますから、なおさら判断が難しいのが現状でしょう。
結局、他の注意すべきポイントと総合的に検討して、『被害に遭う可能性が高いECショップ(ネットショップ)かどうか?』を見分けて行くしかないのです。
7)有名ショッピングモールへ出店しているECショップ(ネットショップ)でも安心しない
最近は、大手ショッピングモールへの出店までしている注意すべきECショップ(ネットショップ)も登場してきました。
そのため、『大手ショッピングモールのショップだから』と安心せず、ちゃんとチェックすることが大切です。
8)不安な場合は、問い合わせをしてみるのも一つの手段
ECショップ(ネットショップ)に問い合わせをするといろいろな情報を得ることができる
『どうしても判断しかねる』という場合は、思い切って、ECショップ(ネットショップ)に問い合わせをしてみるのも良いでしょう。
メールでの問い合わせならば、相手の対応・言葉を確認できます。
ちゃんとしたECショップ(ネットショップ)であれば、メールの末端には、必ず店舗情報まで記述があるはずです。
また、レスポンスの速さも確認できるので、いろいろな情報を得ることができます。
この際、ECショップ(ネットショップ)のメールアドレスが、『フリーメールアドレス』である場合は、注意する
連絡先メールアドレスが、フリーメールアドレスである場合は、被害に遭う可能性が高いECショップ(ネットショップ)かもしれません。
日本のECショップ(ネットショップ)では、通常、フリーメールアドレスを使うことは、余程のことがない限り有り得ません。
フリーメールアドレスは、非常に信用度が低くなることが一般の共通認識なので、そう言う意味でも注意すべきポイントですね。
9)《運営者向け!》営業メールには『無関心』が一番
初めの方で書きましたが、ECショップ(ネットショップ)の運営者に対しても、様々なアプローチがあります。
こういうメールには『無関心』が一番だと思います。
特に海外からのアプローチメールは、トラブルの素ですから、無視されることをオススメします。
- 《警戒!》ECショップ(ネットショップ)の日本語が不自然
- 《注意!》価格が不自然なまでに、激安な場合は、要注意!
- 《注意!》『特定商取引法に基づく記載』がいいかげん
- 《注意!》いわゆる『ブランド品』には注意する
- 《確認!》有名ブランドのサイトから購入する場合は、ECショップ(ネットショップ)のロゴだけでなく、必ず『ドメイン』も確認する
- 支払い方法が、『前払いのみ』であるとき
- 有名ショッピングモールへ出店しているECショップ(ネットショップ)でも安心しない
- 不安な場合は、問い合わせをしてみるのも一つの手段
- 《運営者向け!》営業メールには『無関心』が一番
ECショップ(ネットショップ)で『被害に遭っちゃった↓↓』場合の基本的対応策
原則は『根気強い話し合い』で対応
ECショップ(ネットショップ)で被害にあった場合、解決策としては、『根気強い話し合い』で対応するのが基本です。
ただ、海外の超悪質サイトのような『ハナから真っ当な商売をする気のないECショップ(ネットショップ)』の場合、連絡してもレスポンスすらない場合がほとんどです。
話し合いというやりとりは、やはり実効性に乏しい方法ですが、効果があるときも決して少なくありませんので、まずは話し合いはセオリーです。
『国民生活センター』などに相談する
真っ先に思い浮かぶのは、ここだと思います。
ただ、国民生活センターは、相談を受けてはくれるものの、実効性のある対応策を教えてくれることはありません。
『そうですね。ウンウン』と聞いてくれ。
大抵、『それは難しいですね』と回答されることが多く、最後に、年齢・性別を問われ、相談は終了します。
僕も、何度か相談したことがありますが、基本的に上記対応がほとんどでした。
ただ、他にも被害者が多数いる場合、『話題のニュース』になり、これからECショップ(ネットショップ)のを利用しようと検討している方への警笛にはなることは少なくありません。
そう言う社会への情報提供という意味で、相談するのは効果的です。
結局はその事案や被害に遭ったECショップ(ネットショップ)の性質を総合的に検討しなければ、いけないという話
以上はセオリーで、ごくごく基本的な解決策です。
上手くいくときもありますし、ダメなときもあります。
結局は、あらゆる情報を総合的に考慮して、ベストな解決策を選択していく必要があります。
《もしよろしければお気軽にコンタクトください》
オークション・ITショップ運営でのトラブル(返品・クレーム)をスッキリ解決!!是非ご相談ください。
最後に一言
いかがでしたか?
最近は、こういったトラブル被害が多く、悲しい限りです。
僕の聞いた限りでは、特に中国系の偽サイト・詐欺サイトが多い傾向になってきており、どうやらあちらの方々が日本人をカモにしているようですね。
こういう傾向は、昔は特にオークションサイトに多い被害でしたが、最近は結構、犯罪も巧妙化しているので怖いですね。
ECショップ(ネットショップ)だけでなく、近年、ネットバンクでも、同様の偽サイト被害が相次いでおり、金融機関の注意喚起も激しくなってきています。
ネットバンキングでの被害防止も、ここで書いたこと、特に『ドメインによる判断』で対応は十分可能です。
是非、ネットサイトを利用する場合は、注意して確認してみましょう。
それでは、ここでの情報が皆様の被害防止につながることを願って、今日はこのくらいにしておきましょう。