加湿器の選び方!超音波式は危険か?2年使った感想を書いてみた
INDEX
加湿器の選びで『超音波式』を選ぶのは危険なのか?
超音波式加湿器が『危険』と言われ始めた発端
発端は2007年のレジオネラ症にかかった男性の話
長々と書いてきましたが、ここからがこの記事のメインテーマですね。
インターネット上では、専ら『超音波式加湿器は危険』という議論がなされています。
この発端は下記のような死亡例の報告がなされたことに起因します。
2007年には家庭用超音波加湿器が原因と思われるレジオネラ症により男性が失くなった事例
加湿器が原因と考えられるレジオネラ症の事例は、本邦では、2000(平成12)年1月に広島県の病院で2名の新生児のレジオネラ肺炎が起きた事例や、1996(平成8)年1月に東京都の病院で新生児3人が肺炎や気管支炎を起こし、新生児室の給湯設備の湯やミルクの加温器、加湿器からレジオネラ属菌が検出され、加湿器によって新生児室に菌が散布され集団感染となった可能性があるとみられている事例がある。
今回の症例は、加湿器から得られた菌と患者からの菌のPFGEでの遺伝子パターンが一致し、加湿器が感染源と推定された新潟市保健所で初めての事例である。
近年、気密性の高い住宅が増えており、室内の乾燥対策としての加湿器の使用や、また、インフルエンザなどの感染症予防策の一環としての加湿器の使用など、加湿器の需要は高まっているのではないかと思われる。
一方、どのようなタイプの加湿器がレジオネラ症の原因となるのかについて、どのように注意すればよいのかについても含め、厚生労働省のレジオネラ防止指針やいくつかの保健所のホームページなどで既に掲示されてはいるものの、一般に商品を購入する際には、取り扱い説明書の他には製造業者や販売業者などからの説明はほとんど行われていないようであり、温泉や24時間風呂に比べ、一般住民には加湿器のリスクがあまり認知されていないように思われる。
また、加湿器は一般家庭のみならず、抵抗力が比較的低い者が居住する施設等でも使用されている可能性が高い。
このようなレジオネラ症の重症化因子を有する者が利用している施設等へも、情報提供が必要と考えられる。
他にも、加湿気病についての下記のような記事が掲載されています。
《参考サイト》
僕もこれを読んで『怖ッ』と思ったが・・・
実際使ってみるとそうでもありませんでした。
冷静に落ち着いて読んでみると、上記のレジオネラ症については、強調している点を読んでいただくと、『新生児』『抵抗力が低い』と抵抗力が落ちている場合に危険性を示唆しています。
また、亡くなったとされる男性は、60代の方ですが、ネットを調べても『加湿器の利用状況』というのが一切出てきませんでした。
例えば、全く手入れをしていないという状況だったとしたらなら、こう言う病気にかかってもしょうがないという側面があるため、ここは重要なポイントです。
『超音波式加湿器は買い替えましょう 加湿器病に御用心』の記事でも、アレルギー性の病気とされていますから、全員がかかる病気ではありません。
そして、いずれの記事も2002年と2007年の報告で、何年も前のケースです。
このケース以後、超音波式加湿器で何らかの症例があるかどうか?調べてみたのですが、僕の力では見つけることができませんでした。
超音波式加湿器のリスクの元凶は『手入れ不足』に起因するという事実
結局、超音波式加湿器の危険性というのは、『手入れ不足』に起因しています。
加湿器というものが一般家庭に普及し始めた頃は、加湿器=手入れをすべきものという認識はそう浸透していない状況にありました。
これは現在でも同じで、TVやPCなどの電化製品を『こまめに手入れしなければ害がある』と考える人は少数派だと思います。
現在では、ネット上の記事の影響もあり『加湿器を手入れしよう』という認識は広がりつつあります。
成人であれば、手入れさへきちんとすれば、重大な危険性はないと考えても問題ないのではないでしょうか?
結局・・・超音波式加湿器はそれほど危険なのか?2年使ってみた僕の感想
結局、僕自身は、超音波加湿器を使用することにした
結局超音波加湿器を使用しています。
上記のように報告されているケースは確かに怖いですが、その症例自体がかなり希なケースであることは明白だからです。
実際、僕も超音波式加湿器を2年使用していますが、なんともありませんし至って健康体です。
意外と手入れも面倒ではなかった。
超音波式加湿器を購入する前は、いろいろ調べてみて『手入れが大変』という話をいろいろなところで拝見しました。
ただ、僕が実際使ってみて、毎日手入れをしていますが、別に大変なことは一つもありません。
普通に、食器を洗う感覚で、手入れをすればいいので、このくらい誰でもやっていることでしょうから、『皆さん本当に面倒くさがりなんだな』というのが正直な感想です。
- 水は毎日新しいのに変える(残った水に新しい水を足して引き続き使わない)
- 水を変える際は、加湿器全体をアルコール殺菌
- 3日に1度は、タンクをザッと洗う。
- 加湿器本体を1週間に1度は軽く掃除(ティッシュで拭いたり、洗ったり)
面倒そうですが、慣れると数分の作業なのでどうってことないです。
超音波式に限らず、原則加湿器は手入れが必要という話
例えば、『衛生面で危険の少ないとされる加熱式』の加湿器でも、ヒーター部分に硬い結晶のようなものがついてきますので、定期的にこれを破砕する手入れが必要です。
僕は、今使用している加湿器の前に、『加熱式』を利用していましたので、嘘ではありません。
大体1週間から2週間ほどで、茶色い結晶がヒーター部分にこびりついてきます。
これを手入れするのは結構大変で、超音波式と遜色ない手入れが必要です。
何が言いたいかというと、結局『どのタイプの加湿器を使用しようと手入れは必要ですよ』ということです。
超音波式加湿器のもう一つの欠点『白い粉問題』
『白い粉問題』って?
超音波加湿器には、ここまで書いてきたように、衛生面での危険性が囁かれていました。
そして、もう一つの側面として、『白い粉問題』というのがあります。
- 超音波式加湿器は水を部屋にそのまま散布する
- そのため、水に含まれるミネラル分までそのまま部屋に散布されてしまう
- そのミネラル分が、静電気などで電化製品や家具に白い粉として付着し、白っぽく汚れる
↓ ↓ ↓
↓ ↓ ↓
これが白い粉問題です。
一説には、この白い粉が『精密機械の故障の原因になる』と言われています。
また、掃除が大変になるため、超音波加湿器のもうひとつのデメリットとして語られる機会が多いです。
実際、白い粉はそんなに問題か?
僕は、もう2年ほど超音波式加湿器を利用しています。
感想としては、確かに『白い粉』は、部屋の黒い部分に付着しているのを見かけます。
TVの画面部分などが、うっすらと白くホコリをかぶったように汚れます。
ただ、それは数カ月加湿器を使い続け、掃除しないで放置したような場合に『目立つかな?』というほどのものです。
よほど、掃除をしない人であれば気になるのでは?というレベルだと思うのですが、どうしてあれほど白い粉問題が出てきたのか疑問です。
また、PC、コンポ、TVなどの精密機械は、僕の部屋にも存在しますが、超音波式加湿器を使用してから一つとして故障していません。
※最近は、超音波式加湿器でも白い粉を防止するカートリッジが付属しているものが販売されており、僕はそれを利用しています。
こちらの効果が出ているのかもしれません。
加湿器の選び方!超音波式加湿器を選ぶ人の『心得帳』
超音波加湿器が向いている人
超音波加湿器をおすすめできる人はどんな人?なのでしょうか?
※これはそのまま、超音波加湿器の長所でもありますね。
- コスト(電気代)をとにかく抑えたい
- コンパクトで軽い加湿器が欲しい
- 家に赤ちゃんやお年寄りがいない(抵抗力が弱い人)
- 手入れを面倒と思わず『愛着』と思える
- 音の静かな加湿器が欲しい
- 部屋をよく掃除している人
超音波加湿器の選び方のポイント
超音波加湿器選びのポイント
- 手入れはしやすいか?
- 構造は複雑すぎないか?(手入れがしにくくなる)
- 水を入れるタンクは十分な分量があるか?
- 各種カートリッジが付属しているか?(抗菌)
- 《大切!》水の噴出の仕方は、勢いよく上部に飛び出すか?
なぜ、水を入れるタンクは十分な分量が必要なのか?
分量が無ければ、頻繁に水を補給しなければならずかなり面倒です。
目安は3リットル以上が理想で、これだと300ml/hの加湿能力で10時間持ちます。
なぜ、水の噴出の仕方が重要なのか?
超音波式加湿器は、加熱式や気化式のものと比べて、水をそのまま噴出する加湿方法です。
ですので、加湿の霧が加湿器から噴出されたと同時に、下に向かって落ちていきます。
そのため、可能な限り勢いよく上部に吹き出す超音波式加湿器の方が、地面が水浸しにならず、より部屋に拡散しやすいのです。
勢いよく水が噴出しない超音波式加湿器の場合、床で加湿器を使用して、朝おきたら床が水浸しということは普通にあることです。
超音波加湿器は、基本的に少し高い棚の上に置いて使用するのが一般的なので、ここは注意しましょう。
人気シリーズ(売れ筋)はこんな感じ
超音波式加湿器には、人気シリーズがあり、下記のものがよく販売されています。
人気シリーズというやつですね。
以下のシリーズはVerが違います。
Ver4とVer5です。
ただ、下記のシリーズはおすすめしません。
先述の、『勢いよく水が噴出する加湿器』ではないからです。
また、実は下記のシリーズは、上部に『アロマ使用のためのスポンジ』のようなものが付属しています。
ところが、このスポンジが欠点で、加湿器を使用していると、この部分が水浸しになり、放置しているとカビが生えてきます。
つまり、手入れが大変なんです。
実際、僕は東○ハ○ズで実物を見てみましたので確かです。
下記は僕が使用している超音波式加湿器です。
加湿能力は少し劣るものの、かね欠点がなく、満足しています。
水の噴出も斜め上に勢いよく噴出するタイプですので、おすすめです。
なかなか実物を見かけないモデルなので、購入には勇気が必要ですが・・・。
下記は、かなり人気のシリーズで『ハイブリット式』の加湿器です。
超音波式加湿器の衛生面を補強するタイプの加湿器で、赤ちゃんやご年配の方がご家族でいらっしゃる場合は、こちらのようなハイブリット式がより安心です。
※まぁ手入れをしていれば問題ありませんが、専門家でなく、医学的研究をしたわけではありませんので、念のため。
超音波加湿器を使用する人の心得帳(注意・取説)
- その一、手入れはこまめにする!
- その二、タンクの水は継ぎ足して使わない(毎日変える)
- その三、定期的に殺菌消毒する(アルコール・熱湯)
- その四、抵抗力の弱い人がいご家庭にいる場合は、ハイブリット式にグレードアップするとより安心
これだけ注意していれば、正直なんの危険もないと思います。
後はもう好みです。
最後に一言。
いかがでしたでしょうか?
ネットでは、少しの危険性を煽って大きく表現することが常ですが、加湿器に関しても、かなり過剰に反応してる印象です。
手入れをしっかりして、正しく使用すれば、結構問題なく使用できることは僕自身が体験していることですので、この記事で書いてあることは、全く嘘偽り無い感想です。
実際、ネット上の意見についても、実際に使用している人は、危険だとの意見を冷静に分析している傾向にあるように思います。
逆に、実際に超音波式加湿器を利用していない人は、危険性に敏感に反応し、意見を記述しているように読めます。
ただ、こればっかりは、その人の捉え方にもよりますから・・・。
まぁ、ここで書いた僕の感想が、あなたの加湿器ライフの参考になれば幸いです。
ちなみに、購入の際は、実際に実物を見てみると良いと思いますよ。
僕は当初買おうとしていた加湿器の実物を見てみて購入をやめたことがありますので。
それでは、この記事はこのあたりで。
長々とお付き合いいただき誠にありがつございました。