丸暗記は悪い?『理解する』を勘違いすると不合格まっしぐらッ!法律の正しい勉強法《行政書士試験》
法律資格を取得しよう!!
法律資格試験のスクール講座を受講すると、『理解が大切』という言葉を何度も聞かされることになります。
大学の法学部での講義でも同じように言われます。
『理解が大切!!自分の頭で考えましょう!!』と本当に耳にタコができるほど教えられます。
そして、『丸暗記では、本試験には対処できないよ』と念を押されます。
でも果たして、丸暗記は悪なのでしょうか?
『理解しましょう』という言葉をそのまま受け止めてしまうと、『不合格まっしぐら』でちょっと怖いですよという話をしていきましょう。
同時に、『丸暗記』の是非についても書いていこうと思います。
INDEX
法律の勉強に限らず、勉強では『理解』が大切というのは本当の話
資格とは、専門家としての最低限の素養があることを証明するライセンス
資格を取得するということは、将来何かしら専門家としてその知識を活用することになります。
これは簡単な資格でも難関と言われる資格でもその本質に大きな違いはありません。
ところで、専門家とはどのような職業なのでしょうか。
他人に教えられて仕事をする人?
マニュアルに従ってルーティンに作業をする人?
会社での仕事では、このような事務処理をルーティンにこなすことは少なくありません。
でも、専門家の場合、ルーティンワークに加え、専門的知識を使いこなし、高度の思考を駆使して、仕事をしていく機会が多いのが特徴の一つだと思います。
豊富な専門的知識を基に、これをガッツリ活用し仕事を進める機会が多く存在します。
では、専門知識を利用して仕事をするとはどういったことを指すのでしょうか?
これは、その分野の知識を深く理解し、基本的な知識を応用し、具体的なケースを解決するような作業を指します。
そして『基本的な知識を応用』するためには、その基本的な知識を深く理解していることが不可欠です。
専門家になるための資格試験というのは、まさにこの部分を問われているのだと思います。
ごくごく基本的な知識を利用し、応用できるか?
応用するためには、理解は必須です。
だからこそ、理解は大切だと何度も何度も肝に命じるよう言われるのでしょう。
将来的に、仕事に必須の能力であることを考えると、ここは大変重要です。
基本的な知識の理解がなければ、資格試験の問題は解けないことがある
専門家として活躍するためには、基本的な専門知識の深い理解が有り、これを使いこなすことができなければ仕事が難しいです。
そんな専門家としての素養を測る『資格試験』では、基本的な専門知識を使いこなせるか?という所が最重要視されます。
そして、基本的な専門知識を使いこなせるかどうかは、その専門知識への『深い理解』が不可欠です。
だからこそ、法律資格のスクールでは、『理解が重要ですよ!!』そう口酸っぱく言われるのです。
『理解』の大切性は十分に分かった!!では丸暗記は悪なの?
怖~いッ!!『理解したで十分』という勘違い
法律資格の勉強をされている方の中で、特にスクール講座を受講される方は、講師から必ず『理解が大切だ』と教えられます。
特に法律系や中堅以上の資格ではその傾向が顕著に。
でも、これは、『理解』すれば暗記はしなくても良いという意味ではありません。
ここを勘違いしてはならず、最大限の注意をする必要があります。
勉強が進んだ人でも、意外ですが『理解した』だけで勉強した気分になってしまう人は確かに存在します。
一部の最難関資格であれば、ここを意識するだけで合格はできません。
でも、行政書士試験や宅建・中小企業診断士あたりの中堅レベルの資格で、何度も不合格になっちゃう人というのは、この部分を意識できていないことが多いです。
ただ、『理解した』だけで勉強した気分になってしまうのは、自然な流れではあります。
教えられるのは理解は大切ということで、そして、『理解』は『暗記』と比較し、勉強としては非常に楽です。
暗記は、短調でつまらないですし、『う~ん』と脳に負荷をかけなければなりませんから、しんどいです。
これに対して、『理解する勉強』は、自由で、ざっくりとイメージをつかみポイントをおさえればそれで終わりです。
細かい部分については、応用すれば可能性が無限に広がります。
こういう理解を中心とした勉強は、単純に楽しいと思う人が多いのですよね。
年を取れば取るほど、理解を重視する勉強にシフトする人が多いですから、ついつい暗記をおろそかにしがちです。
『理解した』で安心しないこと、これは頭の片隅につねに置いておき、注意しなければならないところです。
これは、不合格まっしぐらの、非常に怖いところですから、十分に注意しましょう。
丸暗記という作業は、本当の理解には必須であるという事実
丸暗記が悪者になる瞬間
理解しただけで勉強した気になるのは、非常に怖いところです。
まさに、不合格まっしぐらの行いです。
となると、『なら丸暗記すりゃいいじゃん!!』とひらめく人が必ずいらっしゃいます。
ただ、丸暗記の知識というのは本当に応用がききません。
法律資格試験などでは、基本的な専門知識を応用する問題が当たり前に出題されます。
そんな問題には、丸暗記で対応できない場合が少なくありません。
また、もう一つ最悪なのが、脳みそへの負担が無駄に高くなるということです。
というのも、丸暗記の場合、過去問などの問題や解答プロセスを、いちいち暗記していくのが一般的な勉強法です。
でも、資格試験の本試験や模試では、過去出題された問題が、全く同じに出題されることはありません。
丸暗記主体の勉強をしていると、初見の問題が出る度に逐一知識を暗記していかなければなりません。
こんな勉強をしていては、覚えるべき知識の分量は膨大になってしまいます。
これほどいろいろなことを覚える勉強は苦痛ですから、大抵続きません。
さらに、丸暗記という勉強は、理解する勉強に比べて異常な苦痛が伴いますから、これも挫折の原因になります。
また、丸暗記は苦痛な勉強であるにもかかわらず『その効果が出にくい』勉強法でもあります。
応用ができませんからね。
基本知識からの応用が求められる問題には対処できませんから、資格試験の模試などの成績が『異常に上がりにくい』のです。
こんなことが続けば、挫折する人が必ず出てきますし、挫折せずとも、精神的に落ちる人が極めて多くなります。
この弊害が丸暗記の一番の問題点なのだと思います。
丸暗記と理解の関係性
『理解した』だけでは、不合格。
丸暗記中心の勉強にも限界がある。
『じゃどうすりゃいいんだよ!!』
まぁ、僕もそう思います(笑)
要は、バランスが重要だということです。
勉強の過程で、理解しながら勉強し、ちゃんと暗記の時間も取るのが一番だということです。
何だかややこしいですが。
言い換えれば、資格試験の応用力を磨くためには、理解も暗記もどちらも欠けてはならず、丸暗記と理解のバランスをとっていくことが大切ということです。
実は、丸暗記と理解は2つとも揃って初めて応用がきくのです。
資格試験の本試験の問題は、基本知識の正確な暗記と、原理原則などの基本部分の深い理解・・・この両方が揃って初めてガッチリ得点できるようになります。
理解と、暗記のバランスこそ重要です。
専門知識を理解し応用すると勉強が楽になる!!
最低限のことは暗記しなければなりません。
でも、新しい問題が出る度に、全て暗記していては頭がパンクしてしまいます。
そこで、基本的な知識だけを暗記し、それを理解し応用するクセをつけましょう。
初めて見る問題が出るたびに、こう考えるのです。
『今ある知識で解けないか?』
『この問題とあの問題の共通するところはここで、その知識だけでどう応用すれば2つの問題共に解けるか?』
こうやって工夫し、必要最小限の知識だけ暗記するようにします。
覚える知識も減リますし、ストレスなく勉強に取り組むことができるようになります。
最後に一言!
今日のこの記事は、意外に色々な人が陥りやすい落とし穴の話でした。
十分に理解しているのに、資格試験の対策模試などで、成績が上がらないという人は、『知識を暗記する作業』が不足しているのかもしれません。
逆に、知識がたくさんあるのに、資格試験の本試験で不合格になってしまうような場合、基本的な専門知識を使って、理解から応用するという努力が足りないのかもしれません。
意外な落とし穴ですが、ちゃんと理解して、ちゃんと暗記する時間をとり、理解と暗記のバランスを図ることが、極めて重要です。
それでは、この記事はこのくらいで。