行政書士試験を受ける人が最低限、知っておくべき基本情報25ヶ条《難易度から求人状況まで》
資格試験のスクールサイトを見てみると、未だに根強い人気のある行政書士資格です。
ネット上では、マイナス意見も目立つようになりましたが、独立思考の方や、スキルアップを志す方には、まだまだ使い勝手の良い資格なんじゃないか?と思う次第です。
今回の記事は、そんな行政書士試験を受けようと考える人が、最低限知っておくとよいよ!という基本情報をまとめてみました。
行政書士試験についての基本情報はネット上に溢れかえっております。
読む人が読めば迷ってしまう内容も。
そこで、取り敢えず、迷わないように、ここでは、ポジティブな方向で基本情報を説明してあります。
(もちろんマイナス面もありますが、行政書士試験を受けることを決めた人に対しての記事ですので、そんな話不要でしょう?)
行政書士試験に合格した僕の経験と考えをミックスさせ、『基本情報』と『よくある疑問』について真摯にまとめてみました。
行政書士試験の勉強のメリット
一定レベルの難易度があるので、勉強する習慣をつけることができる
行政書士試験は、一部の人からは、『難しい』といわれます。
つまり、ちょっと勉強すればサクッと誰でも取れてしまう資格試験ではなく、一定の手強さのある資格試験であるということです。
難しすぎず、かと言って努力せずして取れる資格ではないということ。
こんな資格では、いろいろな『習慣』や『スキル』を磨いていく必要が出てきます。
それほど、ストイックが求められるわけではありませんが、『なーなー』では何の結果も出ないことは確かです。
そんな『習慣』の一つに、『勉強する習慣』があります。
行政書士試験に合格するためには、習慣的に勉強をしていくスキルが不可欠です。
これは、行政書士試験の勉強に限らず、これから社会で生き抜くためにも、必須のスキルです。
『勉強をしない社会人』は、今後厳しい状況に置かれる状況が想定されますから。
そんな『勉強する習慣』という強力なスキルを行政書士試験を通して、身につけることができます。
勉強初心者には、一つ目の資格としてちょうど良い難易度の資格だと言えます。
行政書士資格は、法律資格。法律を勉強すると思考パターンがガラリと変わる
法律を勉強すると、思考パターンが、合理的思考・論理的思考に変わっていきます。
『理屈っぽい』というと否定的な言葉になりますが、仕事でもなんでも、合理的・論理的な処理が求められるものは少なくありません。
例えば、社内・社外問わずあるプロジェクトのプレゼンを行う場合でも、その内容が感情的な根拠のない内容で占められていれば、そのプレゼンに価値はありません。
法律の世界は理由・論理に極めてシビアな世界ですから、勉強していれば自然と説得的な理由と主張の組立(論理の流れ)を意識するようになります。
『論理力』についてのビジネス書は、世の中に腐るほど存在し、ベストセラーも多数出ています。
皆さん、こういうスキル的な内容にはご興味があるのでしょうね。
でも、そんな本を読むならば法律を勉強した方が、よっぽどしっかりした論理力が身に付きます。
合理的思考・論理力は一朝一夕につくものではありませんが、行政書士試験に合格するレベルになれば、使える合理的思考と論理力が得られます。
行政書士資格は、国家資格で一生モノ
行政書士資格で嬉しいのが、それが国家資格で一生モノであるということです。
更新しなければ失効するものでもなく、資格さえあれば、いつでも好きなときに、行政書士会の登録で行政書士として活動ができます。
(もちろん、成功のためには事業計画と見通しは必要ですよ)
最近は、不労所得などよりも『手に職を』という考え方が、多くなってきているように思いますが、行政書士資格は、専門職ですので、まさにこの考えの中心をいく資格といえます。
是非、前向きに挑戦してみましょう♪
それでは早速、行政書士試験を受ける人が知っておくべき基本情報へ。
行政書士試験を受ける人が知っておくべき基本情報これだけ!25ヶ条
行政書士試験を受ける人が知っておくべき基本情報
- 《基本情報1》行政書士試験の合格基準は?
- 《基本情報2》行政書士試験の一般的な目安勉強量は?
- 《基本情報3》行政書士試験の『難化傾向』は本当なの?
- 《基本情報4》行政書士試験の難易度の実際はどうなの?
- 《基本情報5》行政書士試験の受験資格は?
- 《基本情報6》行政書士試験の日程と試験時間は?
- 《基本情報7》行政書士試験の試験科目はどんな科目があるの?
- 《基本情報8》行政書士試験の問題の特徴は?
- 《基本情報9》行政書士試験にかかる費用は?
- 《基本情報10》行政書士試験の願書配布と受験申込期間を知りたい
- 《基本情報11》行政書士試験の受験申込方法は?
- 《基本情報12》行政書士試験に独学で合格するのは不可能か?
- 《基本情報13》行政書士試験に独学で合格するためにはどんな勉強法をやればいいの?
- 《基本情報14》自分でいろいろ考えるのは面倒くさい!いいスクールはどこなの?
- 《基本情報15》行政書士試験を受ける場合、『模試』は受けるべきなの?
- 《基本情報16》行政書士試験の過去問はまだ使えるか?
- 《基本情報17》行政書士試験には社会人でも合格できる?
- 《基本情報18》行政書士試験には法学部卒業じゃないんだけど合格できる?
- 《基本情報19》行政書士資格は就職に役に立つ?
- 《基本情報20》行政書士資格をとるかどうか迷っている場合の後押しを頂戴!
- 《基本情報21》『勉強ができない』やる気が出ないときは・・どうすべき?
- 《基本情報22》行政書士資格と相性の良い資格
- 《基本情報23》行政書士資格を取って、行政書士として食っていけるのか?
- 《基本情報24》行政書士の求人と収入について
- 《基本情報25》行政書士の業務内容について
《基本情報1》行政書士試験の合格基準は?
この基本情報は、行政書士試験を受ける人が知っておくべき基本中の基本情報ですね。
行政書士試験を受ける人は、この合格基準を超えるための勉強をしていきます。
つまり、行政書士試験に合格するには、ライバルに勝つ必要はなく、ただ単純に、このハードルを超えるだけの得点を、本番で獲得できればいいのです。
絶対に知っておくべき基本情報です。
行政書士試験の合格基準の全て
次の要件をいずれも満たした者を合格とします。
- 行政書士の業務に関し必要な法令等科目の得点が、満点の50パーセント以上である者
- 行政書士の業務に関連する一般知識等科目の得点が、満点の40パーセント以上である者
- 試験全体の得点が、満点の60パーセント以上である者
※合格基準については、問題の難易度を評価し、補正的措置を加えることがあります。
財団法人行政書士試験研究センター
《基本情報2》行政書士試験の一般的な目安勉強量は?
多くの人が疑問に思う情報ですね。
これへの回答は、『人によって様々』というのが一番正確で妥当な答えです。
でも、これだけでは面白くないので、一般的に目安とされている勉強量などの情報を書いておきますね。
行政書士試験に合格する勉強の目安は、一般的には600時間~1000時間と言われています。
最もスタンダードなスタイルは、一日約3時間~4時間ほどの勉強で、期間は6ヶ月です。
でもこれはあくまで目安で、少なくなる人も、この範囲を超えて何年も勉強する人もいます。
以下、ケースに分けて書いてみましょう。
- 司法書士試験・司法試験のついで受験の人
- 法学部出身者で、法律の勉強の経験がある人
- 上級レベルの公務員試験などを受験した経験がある人
- 高学歴に分類される大学に在籍または卒業した人
- 今までに受験経験がなく、法律の勉強をしたことのない人
⇒行政書士試験に特化した勉強の必要はないと思います。
受ければほぼ確実に受かります。
⇒僕の思う法学部生の勉強量は大したことありませんので、その認識を基にしますが、勉強量は600時間未満で合格できると思います。
(失礼ですいません。僕の経験からは学部生で真剣に勉強している人をあまり見かけないもので・・)
⇒どれほど真剣に勉強したか?ブランクはどれほどか?にもよりますが、行政書士試験に向けて多少修正するくらいの勉強量(600時間未満)で合格できると思います。
ただ、行政書士試験の方が、法律科目は少し難しいですので、ここを詰める作業がメインになると思います。
⇒受験で相当勉強しているはずですから、勉強テクニックについては、他人にとやかく言われなくても既にちゃんとしたものをお持ちの方がほとんどだと思います。
こういう方は、たとえ法律を勉強した経験がなくても、600時間未満で合格すると思います。
⇒ほぼ間違いなく、600時間以上かかってくると思います。
何らかの試験の受験経験がない場合、どうしても法律知識以外の部分で身につけるべき所が出てきますので、この分時間がかかってきます。
確実に合格をしようと思えば、一般論通り、一日3~4時間ほどの勉強で、6ヶ月を目安にするのが無難です。
ちなみに、上記目安はあくまで正しい方法で勉強した場合の話ですので、やり方を間違えれば、もっとかかってしまいますので注意しましょう。
《基本情報3》行政書士試験の『難化傾向』は本当なの?
行政書士試験の難化傾向は、行政書士試験を受けたいと考える人みんなが注目する疑問です。
『そんなに難しくなっているの?』とちょっと不安になってきます。
僕が思うに、確かに、行政書士試験は昔の試験に比べてずいぶん難しくはなっていると思います。
僕も、行政書士試験の受験に当たって、過去10年~20年ほどの過去問をやりましたが、明らかに問題の質が変わってきていることは確かです。
でも、それは、あくまで受験ノウハウがなく、『継続して勉強できない人』にとって難しくなっているに過ぎません。
今まで高度な受験勉強をしてきた人で、勉強に慣れている人であれば、問題なく合格していけます。
つまり、今も昔も、『ちゃんと勉強ができる人』であれば、独学であれ、スクール利用であれ、普通に合格しているということですね。
(まぁ、独学なんかだと、この『勉強の継続』が難しかったりするんですが)
《基本情報4》行政書士試験の難易度の実際はどうなの?
行政書士試験は難しい?というのはよく言われることです。
僕自身がそう思うか?と問われると決してそうではないと思います。
もちろん、社会人が仕事をしながら合格するのはしんどいですが、試験自体の難易度はそう高度なものでもないと思います。
僕なんかでも仕事をしながら短期で合格できましたから、実際の所はそう難しいものでもありません。
(僕の場合は、受験ノウハウと法律の素養が、少なからずありましたからね)
念のため、行政書士試験自体がそう難しくないと思える理由を書いておきます。
行政書士試験が難しくないと思える理由
- 受験生のレベルがそう高くない(みんな勉強していません)
- ライバル同士で競争させる試験ではなく、合格基準を超えれば合格できる
- スクールなどを利用すれば受験ノウハウが確立されている
- 勉強時間も毎日3時間ほどで、死ぬほど勉強しなければ取れない資格でもない
- 問題自体も、思考力を問われれう難解なものも出題されているものの、比較的平易な問題が多い
- 行政書士試験の勉強期間も6ヶ月ほどが目安で、長すぎる勉強期間であるとも言えない
もちろん、この理由は、あくまで客観論です。
人によっては行政書士試験が肌に合わず極めて難しい試験になり得ます。
事実、僕の友人でも3年以上挑戦してまだ合格していない人もいます。
難易度の実際については、下記の記事でさらに詳しく書いていますので、ご興味があればどうぞ。
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《基本情報5》行政書士試験の受験資格は?
受験資格
年齢、学歴、国籍等に関係なく、どなたでも受験できます。
学歴も何もかも関係なく、誰でも受験できます。
これ行政書士試験のいいところですね。
一部公務員試験や司法試験などは学歴が必要だったりしますから。
行政書士試験においては誰もが知っておくべき基本情報です。
さぁまだまだ続く!行政書士試験の基本情報♪